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子どもに伝えたい昔話・童話・民話の世界
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| 本名 | 作者名 | 出版社 | 内容紹介 | だらママのコメント |
| 愛は死よりも… (怪談) |
ラフカディオ・ハーン原作 太田大八絵 |
新世研 | 乳兄妹のリエンとチュンファンは互いに愛し合っていた。貧しい渡し守のせがれに娘はやれないと、父の謀略でリエンは絶望し、舟で村を出る。ところがチュンファンは追って来て、やがて夫婦になり3年間平和に暮らすが、ある時故郷を尋ねてみると… | 実はチュンファンは原因不明の病で3年間寝たきりだった。魂は体を抜け、やがて肉体も得て愛するリエンの妻になっていた。摩訶不思議な幽体離脱、生霊の話。絵がとても良かった。 |
| アイヌとキツネ (アイヌ民話) |
かやのしげる文 いしくらきんじ絵 |
小峰書店 | 秋になるとたくさんのシャケが川をのぼってきます。ある夜アイヌにチャランケ(談判)するキツネを目にしました…。シャケを失敬した事をのろったアイヌに対してキツネの神は怒る。『自然のものは皆神が平等に与えられたのだ。アイヌだけのものではない』と。 | 支笏湖の近くに住むアイヌの「わたし」の語りで物語が綴られている。厳しい自然の中では人も動物も同じ命に変わりは無く、我々は共存している。人は傲慢になってはならないという戒め。 |
| あかいくつ (アンデルセン童話) |
いわさきちひろ絵 | 偕成社 | 貧しかったが美しいカレーンはお母さんが亡くなってから、お金持ちの奥様に引き取られました。カレーンはキリスト教の堅信礼に、華やかな赤い靴を履いて教会へ行ってしまいます。神の怒りをかい、赤い靴は脱げずに何時までも踊り続け、奥様の葬儀にも参列できませんでした。遂には首切男に足ごと切り落としてもらいますが… | 大切な恩人と両足を失なって、カレーンは神に救いを求め、最後は天国へのぼっていってしまう…。残酷な童話だけど、赤い靴(虚栄心)の魔力に魅せられ、人としての道を見失ってはいけないと教えている。 |
| 赤ずきん (グリム童話) |
バーナディット・ワッツ絵 | 岩波書店 | お母さんの言いつけを守らず、おおかみに誘われるままに、森の中で道草をくってしまった赤ずきん。おばあさんも自分もおおかみに食べられてしまいますが… | 森が得意なワッツのこの作品は1969年ドイツの最優秀児童図書として選ばれ、原文を略さず忠実に訳したものとして赤ずきん物の原点といえるそう。 |
| あかずきん | 樋口淳文 片山健絵 |
ほるぷ出版 | なんとなんと、狼がおばあさんを食べて、残りの肉を鍋で煮込む!しかもそれを赤ずきんに食べさせようとする!途中からは三枚のお札のように赤ずきんを追ってきた狼が川で… | フランスのトゥーレーヌ地方の語りを元にしたそうで、予測不可能な展開と片山ワールドの迫力ある絵柄に、ちょっとホラーで新鮮な「赤ずきん」を見せてもらった。 |
| あほう村の九助 | 大川悦生文 福田庄助絵 |
ポプラ社 | 世の中を知らない者ばかりが暮らす「あほう村」と呼ばれる村に、年貢の取り立てに怖いお代官様がやってくることに。知恵者のじいさま九助は「ダラズ(ばかもの)になりきるのじゃ」と計画を練り… | お代官の命令に対して「ダジャレかー」というようなトンチンカンな事ばかりする村人。最後はお代官も逃げ出してめでたしめでたし。 |
| かあさんのおめん | 吉沢和夫文 北島新平絵 |
ほるぷ出版 | 家が貧しくおっかあと離れ、奉公に出たおさよ。子守の仕事は辛かったが、縁日でおっかあそっくりの福の面を買っていつも話しかけていた。ある日別の奉公人の男がおさよを驚かそうと鬼の面とすりかえてしまう。驚いたおさよは… | かわいそうな所もある民話だが絵が今風で、軽やかな感じがした。昔(100年前位?)は貧しいうちの子供は7、8歳になると奉公に出されて仕事してたんだな…。おしんの世界を彷彿。 |
| かっこ からんこ からりんこん | 川崎大治文 遠藤てるよ絵 |
童心社 | 昔むかし、小さな女の子がいた。お母さんに何度注意されても、その子は下駄をあちこちに脱ぎ散らかしては失くしてしまい「下駄かってぇ」とねだっていた。ある晩妙な歌声が聞こえて、女の子はすっかり怖くなってしまい… | 「かっこからんこからりんこん めんたまふたつに はぁにまい…」下駄たちが夜な夜な歌うというコワイお話ですが物は大切にしましょう、という教訓です。 |
| からからからが… | 高田佳子作 木曽秀夫絵 |
文研出版 | 昔むかし、げんぞうじさんの村にながーい不思議な抜け穴があった。「すがたかえ」と呼ばれたこの抜け穴に入ると、何かに変身してしまう。さて村には「ぬさ」という迷惑者で性悪のばあさんがいた。懲らしめる為にすがたかえに追い込むと… | 婆さんが変身したのは巨大な卵だった。卵が割れると中からまた卵が、そしてまた卵…最終的にちっこいぬさ婆が出てきたというオチ。くすっと笑える創作昔話。 |
| 銀のうでわ (中国民話) |
君島久子文 小野かおる絵 |
岩波出版 | 意地悪な継母・義姉と暮らす少女アーツは母さんが残してくれた牝牛を殺されてしまう。カササギの言う通りそのホネを壷に隠していると、度々不思議なことが起こり、アーツは窮地から救われる。お祭りに行く為の服や装飾品も壷が出してくれたが…。 | 中国版シンデレラのような展開。ただし義姉が幸せ結婚をして里帰りしたアーツを殺し、なりすましているのに夫は疑いながらも1年間本物か分からなかったそうですが…? |
| 黒うしのはなし | 谷 真介文 赤坂三好絵 |
国土社 | 昔むかし、吾作じいさんの家に、大きく力が強く働き者の黒牛がいた。「子牛が生まれたらぜひ」と他の村の衆にも言われていたが、じいさんは生まれた子牛をてばなす気にはなれなかった。冬のある日、やむなく西の村に子牛は引き取られたが…雪の絵話というシリーズの一冊。 | 夜毎聞こえる子牛の悲しげな鳴き声に、凍った湖を渡り、ついに力尽きてしまう母牛。春になり、山の中腹に黒い牛の顔が現れ、人々はほこらをたて黒牛の霊をまつったという。 |
| くわずにょうぼう | 稲田和子再話 赤羽末吉画 |
福音館書店 | 欲張りの男が山で「よく働いて飯を食わない女房がほしいなぁ」というとどこからか美しい娘が出てきて「飯を食わないから女房にしてくんろ、という。実はおにばばが化けた姿。男の蔵からは米がどんどん減り、不審に思った男がこっそり覗いていると… | 頭の中に口があって、というおなじみの女房のお話。おにばばが苦手なものが菖蒲とヨモギだった、というのはこの絵本で知りました。5月の読み聞かせによさそう。 |
| 才造どんとごろさくざえもん | 出井光哉 作 小林敏也 画 |
パロル舎 | 凸凹山と麓の村で賢い,才造どんととんまなごろさくざえもん、笑止千万まきおこす。「いのしし退治」に「大根作り…」日常茶飯の出来事をあえて正漢字・歴史的かな遣ひ、そして素朴で繊細,ダイナミックな版画で描く。 | 手負いのいのししが腸をはみ出させながら勢い良く山を駆け下り、ごろさくざえもんを「ばふう、ばふう」と猛スピードで追っかけていく様の語りが、ありえないだけにおかしくて(すこし怖いけど)子ども等も笑っていた。 |
| 三コ | 斎藤隆介作 滝平二郎絵 |
福音館書店 | 三コは秋田の平野の巨人だ。貧しい村のオンチャ(次男坊、三男坊)のためにオイダラ山にあちこちから木を取ってきては植えて、林業で生計をたてていけるようにしてやった。ある晩山火事が起き、火を消すため三コは山に被さり… | 八郎も三コも働く貧しい人々のために命をささげる心優しき伝説の巨人。作者の人間理想像ということだが正義のために良い人が死ぬのはやはり哀しい。 |
| さんねん峠 (朝鮮民話) |
李錦玉作 朴民宜絵 |
岩崎書店 (1981) |
「三年峠で転ぶでないぞ。三年峠で転んだならば三年きりしか生きられぬ」という言い伝えのある峠でうっかり転んでしまったおじいさん。すっかり落ちこみ病気になってしまう。そこへ賢いトルトリ少年がやってきて…(3年生の教科書にも載っています) | 転べば3倍づつ長生きできるという助言の元、ころころと峠を転がるおじいさん。すっかり元気になってしまったとさ。いっぺん転べば三年で十ぺん転べば三十年…楽しいはやし歌を口ずさんでしまう軽妙な物語。 |
| 舌切雀 | 鴨下晁湖(ちょうこ) | 講談社 (2001) |
善良で無欲な爺様と意地悪で強欲な婆様。二人の対比が面白く,重く大きなつづらからお化けが出るシーンは勧善懲悪である意味痛快。 | 昭和10年頃に初版が出たという古典の復刻版で、なにしろ日本画が見事としか言いようがない。雀がミニ人間風に描かれてるのが「こわい」 |
| 灰かぶり (グリム童話) |
スベン・オットー絵 | 評論社 | 姉さん達がガラスの靴を履くために、自分のつま先やかかとを切り落とす場面や、しまいに目玉まで鳩に繰り抜かれてしまう。…ぞっとするぅ。まさしく本当は怖いグリム童話。 | ポピュラーなものとはかなり物語の運びが違うので子ども達も絵本の後半で「あれ、シンデレラ?」と気付いた様子。 |
| はつゆめちょうじゃ | こわせたまみ文 村上豊絵 |
フレーベル館 | お正月の二日の晩に、見た夢は初夢といって誰にも話さなかったらいつかその通りになれるということだよ…。お金を払うから初夢を売ってくれ、という金持ちの旦那。なんとしたって教えないという小僧さんは鬼のいる島に流されてしまう。そこでまんまと鬼の宝を手に入れた小僧さんは… | 小学校での読み聞かせに使ったところ「はつゆめ」という言葉自体を知らない子が多くてビックリした。多分長者という言葉も知らないんだろう。伝統や昔話をちゃんと伝えていかないとなぁ… |
| ふしぎなたけのこ | 松野正子作 瀬川康男絵 |
福音館書店 (1963) |
山の奥の奥の村には昆布も魚もないので筍だってごちそうだ。筍を掘っていたたろは、ぐんぐんどこまでも伸びる筍につかまってどんどん遠くへ。やがて村人の助けで筍は折れたが、たどっていくとそこは「海」というとこだった。 | 筍が開通させた道のおかげで、海の宝にありついた村人達。村は次第に繁盛しめでたし。食をテーマにしたおおらかな民話で生きるエネルギーみたいなものが感じ取れた。 |
| ほしになったりゅうのきば (中国民話) |
君島久子再話 赤羽末吉画 |
福音館書店 | 子どものいない老夫婦が赤ん坊を授かり「サン」と名づけた。立派に成長したサンは竜たちが暴れて出来た天の裂け目をつくろう為、賢者の元へ向かう。「ウリュー山の三人の娘はどんな物での繕える」と聞き、不思議な道具をもらい山へ向かうが… | 3人目の娘白姫は姉達と違い、働き者で賢く慈悲深い。これを嫁にもらい二人で力を合わせ天災から人々を救う、冒険物語。長いお話ですが読み聞かせにも。 |
| ねむりひめ (グリム童話) |
フェリクス・ホフマン絵 せたていじ訳 |
福音館書店 | なかなか子どもを授からなかった王と妃に姫が生まれ、運を授けてもらおうと王様は12人の占女を宴に招いた。呼ばれなかった女が来て「15になったらつむに刺されて死ぬ」と呪いの言葉をかけた。王は国中のつむを焼いてしまうが15になった姫は城の塔に登った時に… | お姫様ものはどうしてもディズニーの印象が強いが、このホフマンの絵がとても繊細で美しく、手元にぜひ置いてほしい一冊。(家のは1964年版) |
| 半日村 | 斎藤隆介作 滝平二郎訳 |
岩崎書店 | 半日村と呼ばれる村があった。大きな山の陰になり一日にわずかの間しか日が当たらないからだ。とても寒く、作物のなりが悪く、村人は困っていた。ある日一人の子どもが山に登ると頂上の土を運び、ふもとの湖にざあっと捨てた。やがて村人達も… | 自然に立ち向かうにはあまりにも小さな力だけど、何十年もかけて成し遂げる「人々の思い」が凄い。感動します。高学年のお話会にはぜひともおすすめの一冊です。 |
| やまんばのにしき | まつたにみよこ文 せがわやすお絵 |
ポプラ社 | ちょうふく山のやまんばが子どもを生んだので餅をもってこい、持ってこねば皆食い殺す、という。いばりんぼうの若者二人と働き者のばんばが山へ登ることに。途中で若者は逃げてしまうが、やまんばの所へ着くと… | やまんばの赤ん坊はとても強い。産後を助けた礼に、不思議な錦の織物(使っても減らない)を貰うというところが実に昔話だな〜 |
| ラプンツェル (グリム童話) |
トリナ・シャート・ハイマン絵 | ほるぷ出版 | 身ごもった妻が食べたいというラプンツェルを魔女の畑から盗んだことがばれ、赤ん坊を奪われてしまう。魔女は美しく成長した娘を塔にとじこめて働かせる。娘の長い髪を垂らさせて、登っていた。ある日通りかかった王子が秘密を知りラプンツェルと恋に落ちる。二人は逢瀬を重ねるが魔女に見つかって… | 小さい時に読んだ「ラプンツェル」の童話よりも、絵も内容も数段おそろしく、エロく、グリム童話独特のほの暗い耽美な世界が描かれている。これはディズニー向きではないよなぁ…。 |
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